Spot Diagnosis

毎月第二月曜日に画像所見を中心としたSpot diagnosis (症例勉強会)を行っております。
初診の中から、診断が難しい症例、希少な症例、知っておくべき重要な症例などを外来責任医師がピックアップ、プレゼンテーションし、参加者でディスカッションをすることを通して、各医師の診断能力の向上を図っています。Spot diagnosisには、医局内だけでなく同門の先生方も広く参加して頂いております。

また、ご参加いただけなくても症例の写真や簡単な情報などをご提供いただいた際は、積極的にディスカッションに取り上げ、ご紹介いただきました先生に結果をフィードバックしています。

最新の検討症例

  • 1AION疑い(あるいはcilioretinal artery occlusionの可能性)

    視野は典型的な水平半盲を示しました。造影検査では乳頭上方から入り眼底上半分を還流する大型の毛様網膜動脈があり、本動脈の閉塞がみられました。

  • 2Coats病

    超広角FAで、眼底周辺部に毛細血管拡張、毛細血管瘤、血管吻合がみられました。Leber粟粒血管症、高安病などとの鑑別も議論されました。

  • 3AEPVM(Acute Exudative Polymorphous Vitelliform Maculopathy)疑い

    世界で20例しか報告されていない稀な疾患です。OCTで視細胞外節が高度に肥厚し、高自発蛍光 を呈するのが特徴です。文献も紹介されました。

  • 4APMPPE 類似パターンの結核性肉芽腫 (同門の田中裕一郎先生からの症例)

    眼底後極部に多数の網膜下白斑がみられFAで造影早期低蛍光⇒後期過蛍光のAPMPPE類似パター ンでした。しかし比較的年齢が高いことや、OCTで脈絡膜の充実性の肥厚がみられ、T spot陽性 もあり、結核性肉芽腫が疑われました(原田病、悪性リンパ腫等も考えるべきであるとの意見が 出ました)。

豆知識;T spot とは?(鴨居講師より);結核感染の疑いがある患者に施行する検査で、結核 菌特異抗原の刺激によって産生されるインターフェロン γ を測定することで結核菌の感染診断をします。ツベルクリン反応は、BCG 接種や非結核性抗酸菌による影響を受けるため、結核感染 の判定が困難なことがありましたが、これを解決した新しい検査です。クオンティフェロンも同 様に結核産生の IF-γ測定ですので、どちらかを行います。

過去の検討症例

  • 後部ぶどう腫縁に発症する漿液性網膜剥離1(脈絡膜肥厚を伴う炎症疑い)
  • Behcet病患者の前眼部フィブリン発症例
  • 後部ぶどう腫縁に発症する漿液性網膜剥離2(RPE障害によるもの)
  • 脈絡膜ひだ
  • 脈絡膜腫瘤(サルコイドーシス合併)
  • 脈絡膜腫瘤(サルコイドーシス合併)
  • 原田病(再発)疑い
  • Hemi CRVO プラスBRVO
  • 網膜色素線条によるPCV
  • 下垂体腺腫(視野、画像の読み方)
  • 強度近視(網膜神経線維欠損の読み方)
  • 角結膜腫瘍疑い
  • ポリープ状脈絡膜血管腫(画像の読み方)
  • Bilateral Diffuse uveitisl Melanocytic Proliferation (BDUMP)疑い
  • Punctate Inner Choroidopathy (PIC)疑い
  • 涙腺多形腺腫
  • 周辺部macroaneurysm 多発症例(sarcoidosis 疑い)

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